2010年~2020年のネット・ゲーム依存症
こちらもFacebookコピペ記事。
ネット・ゲーム依存症について、この10年。
私もちょうど自身がネット・ゲーム依存症になった時期が被っているので、
私の視点から見た、この10年のネット・ゲーム依存症を偉そうに書きました。
「2010年」
私個人から見て、この年が社会的なスマホ元年。
そして、2010年から今までが「ネット・ゲーム依存症」という概念が社会に顕在化していった10年であったと考えています。
24時間どこでも扱えるスマートフォンの普及は、大きく社会を変えたことは間違いないと思います。
その1つとして、ネット・ゲーム依存症というものが表に出て来た。
急加速で増加する、
「ゲームが辞められない」「スマホが手放せない」「SNSが気になってしょうがない」「動画を見続けずにはいられない」人々の存在に、
医療も教育も行政も社会も混乱している、そんな10年に見えた。
私個人もちょうどネット・ゲーム依存症として約10年。
これまで様々な医療・教育機関、他にも多種多様な場にお世話になって来ました。
その中で共通していたことは、「どこも手探り状態」であったこと。
1度「自助会」という言葉で検索してみてください。
全国に薬物・アルコール・ギャンブル等の自助会が存在することが分かるかと思います。
しかし「ネット・ゲーム依存症」という括りで探したとき、余りにも少な過ぎる。
日本全国でも片手に収まってしまうほどしか存在しない、もしくは表に出ていない。
2019年5月25日、WHOが「ゲーム障害」を国際疾病として正式に認定しました。
それをきっかけに香川県のゲーム条例(私個人はこれほどカスでお粗末な条例みたことねぇって考えていますが)であったりと少し動きが社会でも出つつあります。
でも他にも数え切れない依存や、精神的苦痛や病を抱えている人が存在していて、
その余りの多さに、増加していく様に、社会が追い付いていない、追いつけない。
それを目の当たりにして来ました。
「2020年」
そして現在。
コロナウイルスという未知の脅威によって、
今社会が「人との繋がり」というものについて、再認識している、
再認識「させられている」のではないかと思います。
これまでの10年は、ネット・ゲーム依存症というもについて
「手探り」の10年だった。
ならこれからの10年は、ネット・ゲーム依存症について
「正しく理解」し「向き合う」10年にしていこうと私は思った。
私も正直、自身の「依存症」というもについて
「正しく理解」しているとは言い切れない。
でも分かったことがある。
それは依存症にならなければ分からなかったこと。
依存症が私に教えてくれたこと。
どんな医療も教育現場も行政も社会も、なんなら家族でさえも、知らないこと。
依存症という苦しみを知った人だけが知っていること。
私は寂しいということ。
きっと世界の誰しもが、それを抱えながら生きていること。
かつてないほど、メールで、SNSで、
様々な形でオン「ライン」で、人と繋がりやすくなった時代だと思う。
でも人との繋がりとは、オンラインやオフライン、
「ライン」に乗らなければ繋がることができない。
そんなものではないはずだ。
私が死にたくなったとき、私が独りになったとき、
私を救ってくれたのは、「ライン」の上ではない所で、出会った人たちだった。
最後に私が最近読んだ本の一文を紹介します。
「絆の輝きは、スクリーンの輝きよりも、私たちをゆたかで幸せにしてくれるに違いない。」
だから、私は自分のために
依存症を「正しく理解」し「向き合う」ことをこれからの人生で続ける。
そしてまずはこの先の10年。
いろんなところに既にそうしている仲間がいて、
その仲間に私も10年目にしてやっと加わった。
2030年は少しでも私は生きやすくなっていたい。
以上になります。
私の人生にとって、重要になるであろうこの10年。
頑張らずとも、地に足つけて歩んでいこうと思います。
ただの月間回復報告~2020年6月~
5/27 通院スタート
6/2 通院2回目
6/4 友人と遊ぶ
6/9 通院3回目
6/13 父来訪
6/14~精神不安定
6/16 通院4回目
6/18 実家に帰る
6/21 オンライン自助会に参加する・父と京都散策
6/22 元バイト先の店長と再会
6/23 通院5回目
6/24 カミングアウト
6/27 友人と遊ぶ
6/28 兄との再開、オンライン企画始動
6/29 妖怪暴走、そして成仏
6/30 通院6回目
どうやったら治るの?【ネット・ゲーム依存症】
結論
完治はしないんじゃね?多分。
これ面白半分に書いてるんじゃなくて、真面目に「依存症」に本当になった人は、そう思ってる部分あるんじゃないかなと思います。
ちょっと詳しく解説すると、
人間の脳は、本能的に快感を求めます。
これはお猿さんの時代から私たちに備わっている機能です。
そうじゃなくて不快なことを求めたりしてたら、どっかで毒食いまくったりしてとっくに絶滅してます。
そして、ここで出てくるのが依存症のメカニズム
依存ってのは、脳が快感を得られる物や行為に対して起きます。
物なら、薬物・アルコール・タバコ・なんなら人によっちゃ好きな食べ物や水でも
行為なら、ギャンブル・ネット・ゲーム・セックス・痴漢・万引き、運動依存ってのもあります。
これらの物や行為は、脳にとっての快感物質:ドーパミンを分泌させます。
でもって、脳はそのドーパミンを求めるようにできてるので、依存を完全に治すってのは本能の否定になっちゃうところがあるわけです。
もうちょい依存症という病気について詳しく知りたい方はこちら
でもって私が読んで、行動系の依存症について世界一分かりやすく書いてる本がこちら
カスタマーレビューで「原注・参考文献」のことについて、えんらい叩いている方いらっしゃいますが、本に書いてある内容自体はちゃんとしてます。
私は、原注・参考文献いっさい見ないで普通に理解できました。
あとこちらの漫画も凄く分かりやすいです。
PCじゃ見れないので、スマホで見てね。
出典:Ⓒ三森みさ『だらしない夫じゃなくて依存症でした』
さて、完治しないとなるとどうするか?
ここからがこの記事の大事なところです。
依存症は回復します
そうです。完治はしなくとも回復が可能です。
「じゃあ、どうやったら回復するの?」ってことで、今回はネット・ゲーム依存症歴:約10年の私が考える、回復で最重要なことだけに絞って書こうと思います。
「継続」
とにかく続けないことには、回復などしません。
通院だろうが、自助会に通うとか、依存している物への接触回数や、行動を減らすとか、なんでもいいです。とにかく続けないと依存症は超簡単に再発します。
依存症のことでお世話になった方が、
「依存症回復は貯金ができない」
とおっしゃっていまして、本当にその通りなんです。
「入院治療を受けた」「~の施設に行っていた」
それは大事なことです。でもそれより、入院先や施設で受けたような治療や生活、
自分にとってこれは回復に良かったと思えること、それを続けることの方が何兆倍も大事です。
入院や施設への入所は、効果があります。
しかし、それも一時的なものです。僕は依存症で入院経験があるのでそれを知っています。
入院したから、施設に入所したからといって、その効果が今後の人生でも続いて、回復も順調に進む、そういう訳じゃないんです。
退院後や、施設で回復して元気なうちに、通院や自助会に通ったり、自分の生活が壊れないように自身の依存とちゃんと向き合うこと。
そこで初めて、依存症の回復は進んでいきます。
じゃあ、「どんだけ続けりゃいいの」って?
一生です。
「はあ?ふざけんな!」って?私は大真面目だよ。
繰り返し言いますが、依存症は回復します。
1カ月でも続ければ、依存症はかなり回復します。
いわゆる普通の生活に戻るには、かなり個人差や依存対象によりけりですが、
私は、かつて薬物依存症やアルコール依存症だった方にもお会いしたことがありますが、この方が依存症だったなんて、薬物やお酒に溺れていたなんて信じられない、と思うレベルで回復されています。
しかし、そんな方でさえ、「普通の生活に戻るまで3~5年くらいはかかった。」と言うほどです。
「今日一日」を乗り切る、そんな覚悟で現在もずっと回復を続けておられます。
じゃあどうやって「継続」するか?
「意志の強さ・弱さ」で考えないこと
依存症について、9割以上の方が勘違いしていることとして、
「意志が弱い」だけでは、簡単に依存症にはなりません。
あくまで原因の一つです。もっとでかい原因がもっとあるんです。その辺は紹介してるサイトや本・漫画にちゃんと載ってます。
私も今まで
「意志が弱いから、ネットが辞められない」「意志が弱いから、ゲームが辞められない」「意志が弱いから、依存症になった」
そう信じ続けて来ました。実際そうでもあります。
ただ「意志を強く」して回復をしようとすると、たぶん派手にこけます。
意志なんて、そんな簡単に強くならないからです。笑
「俺はゲームを辞めるぞ!!!」って言って辞められる人の方が少ないと思います。
そこで私がやっているのは、「置き換え」です。
文字に書くのはアホみたいに面倒くさいので、この動画を見てください。
この動画を見た人は、「ゲームに代わるものなんてねーよ!」
ってなると思います。実際そうです。
そんな簡単な話ではありません。でもやるんです。
私がここで強調しておきたいのは、
ネット・ゲームをするなってことじゃないってことです。
普通に何時間でもやったらいいと思います。なんなら数日間ぶっ続けでも。
でも、ネットでみてる動画シリーズが完結したとき、ゲームでイベントアイテムをコンプしたとき、ランク戦で自分の目指すラインを達成したときとかに、「ちょっと休むか(または緩めにゲームするか)」ってなるときありません?
私はそれを大事にして欲しい。
0か100で考えるんじゃなくて、「まあいっか~」「なんとなく」で、
ちょっとネットやゲームをしてない時間、それを大事にして欲しい。
その時間は、どんな形であれ、紛れもなくあなたが依存していない時間だから。
無意識にネットやゲームを、ベットでゴロゴロするとか、(ゲーム以外で)スマホいじるとか、他の行動に置き換えられているんです。
親は「ゲーム辞めろ」しか言わないかもだけど
「うっせえ!死ね!」程度に思っときゃいいよ、私もその時期あったし。
意志がどうこうなんて、そんなこと考えなくていい。
「今日は疲れたし寝るか~」そんな感じで、なんとなくネットやゲームをしていない時間があったらいいねって感じです。まずはそこからです。簡単じゃないけど。
そのうち気付くよ。きっと。
なんで自分が依存しているのか、こんなにネット・ゲームに夢中になるのか。
それに気付くまで私は7,8年かかった。
そう気づいたときに、病院行ったり、自助会を探せばいいよ。
ただネット・ゲーム依存症の自助会は圧倒的に少ない。
病院もちゃんと治療法分かってんのか、かなり怪しい。
だから今私は、オンラインの自助グループを作ろうとしてる。そのうちここにURLでも乗っけるかも。(笑)
いつか会えたらいいね。お互い依存症と向き合う仲間として。
では、今回はここまで!
このブログについて【ネット・ゲーム依存症の方、その家族の方へ】
・どんなことを書いていくか?
ネット・ゲーム依存症で悩んでいる本人や、その家族等の方向けに
「そもそも依存症ってどういうものか?」
「依存症の人はどんなことを思っているか?」
などなど依存症の当事者目線で、書いていけたらなあと思っています。
と、書いておりますが、基本は私の思考の言語化の場として使うつもりです。
この記事1年以上前に書いた記事なのですが、当時の私は久里浜医療センターから退院したてで、えらく依存症回復に対して意識バリバリ高めであったようです。
ほんじゃあ今は意識高くないんか?ということですが、今は意識云々より取り敢えず回復のために、動画・SNSとかゲーム以外で何か自分に役立ちそうなこと出来たらいいよねってスタイルです。
私は、かれこれ10年くらいネット・ゲーム依存症で現在も回復途上でして、現在も通院や自助会への参加を続けています。あんまし頑張らないで、好きなペースで更新していく予定です。
こっから下は、1年前の私が書いた内容でして、
当時の私の、依存症の回復段階でいう「ハネムーン期」の状態の、頭の中が見えるかなと思います。
・独りぼっちが依存症になる
そもそも依存症って何なの?って思っている方、まずこれを必ず最後まで
観てください。
ジョハン・ハリ:「依存症」—間違いだらけの常識 【TED Talk - TED.com】
Johann Hari: Everything you think you know about addiction is wrong | TED Talk
麻薬やアルコールを摂取し続けるから…
ギャンブルやゲームをし続けるから…
勿論、上記のものや行為によって分泌されるドーパミンは依存症に大きく関係しています。
しかし、それだけで依存症になるというわけではありません。
依存症の1番の原因は、孤独であると
私は自身の経験と状況から考えます。
私がネット・ゲーム依存症となった1番のきっかけは、高校時代の約1年の留学でした。
言葉が通じず誰ともまともに会話ができない、誰かに話しかける勇気を持つことができない。
その不安や孤独を、ネットやゲームで紛らわそうとするうちに依存症となってしまいました。
大学でも
最初はサークルにも入り、友人もできたもののネット・ゲーム依存症が原因で、
徐々に授業やサークルに行かなくなり、折角できた友人とも疎遠になったり、関係が切れてしまったりしました。
そして、その孤立した状況から逃避するためにネット・ゲームにのめり込む…
まさに依存症の負の循環と呼べるものに完全に嵌ってしまっていました。
現在は、私は依存症の回復途上にあるものの、かつて依存していたネットの動画や、オンラインゲームは断つことができています。
断つことができるようになったのは、自分の人間関係が改善していったことがきっかけです。
そのことについては、また別の記事で…
・最後に筆者について
ここまで読んでくださった方、初めまして。
24歳ニートです。
この春5年で13単位しか取っていなかった大学を中退し、ニートになりました。
大学生活最後の2ヶ月は、国立久里浜医療センターの方に入院して、ネット・ゲーム依存症の治療を受けていました。
現在もネット・ゲーム依存者
です。
入院すれば治る……依存症ってそういうものじゃありません。
退院して約1ヶ月半、アルバイトの面接にポロポロと落ち、ニート生活を続けています。
依存症の悪い状態になりつつあります。
これから私が、バイトや進路を決めて徐々に立ち直っていくのか…
はたまたネット動画やオンラインゲームを再開し、依存にドップリ嵌って行くのか…
自身の依存症の状態や、過程について余すとこらなく書いていきたいと思いますので、
自分も依存症!って方
息子!娘!兄弟姉妹!夫!妻!が依存症って方
勿論そうじゃない方にとっても、依存症への理解を深める助けとなれば幸いです。